セキセイインコと地震と大停電

2018年9月7日のセキセイインコさん。少し眠たげ
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2018年9月6日午前3時8分

非常用ロウソク
非常用ロウソク

ガシャンガシャンガシャン!
というけたたましい音の中で携帯電話から緊急災害のアラームが鳴った。
「(地震が)来る前に鳴るんじゃないの⁉︎役に立ってないじゃん、アラーム!」

とイラっとしたのは覚えています。
裏を返せば、それくらい猶予のない直下型地震だったんです。

とっさに部屋の電気をつけて、無我夢中で鳥さんのケージを押さえたのは記憶にあります。

鳥さんが今まで経験した中で一番大きな地震だったからケージの中で大暴れが、なかなかおさまらない。

「落ち着いて、落ち着いて」

鳥の名前を呼びながら何度も「落ち着いて」と繰り返しましたが、パニックがなかなかおさまらず、ちょっと泣きそうなったのを覚えています。

私の感覚だと、まだ揺れているうちにバン!という大きな音ともに電力が途絶えました。一瞬の出来事。一瞬で真っ黒。テレビも電気も全てがダウン。

ここまでほんと、あっという間。

すぐにスマホの画面の灯りを頼りに台所の隅においてあるロウソクを取りに行きました。

ついでに、水道の蛇口をひねって水が出ることと、ガスコンロをつけてみて、水と火のライフラインが生きていることを確認。

ガスコンロの火をつまようじに移しロウソクに火を灯しました。

鳥さんのケージをいつものスチールラックの上から、高さの低い食卓テーブルへ下ろす。

ロウソクの火を怖がって、またケージ内でプチパニック。

なので、ケージから離してロウソクを置きました。
ギリギリ、鳥さんの様子がわかるくらいに。

ようやく鳥さんも落ち着いた頃に「シャ〜〜」という音が耳に届いたんです。

鍋とボウルに貯水を開始

その音は隣の部屋から聞こえた「水」の音でした。

(あ!水、貯めなきゃ!)

今は水が出ているけれど、いつ断水なるかもしれない。

なので台所にある鍋とボウルの全てをなみなみにしました。
そして水の確保ができた頃、北海道内の遠くの街にいる友達からラインが届いたのです。

真夜中のライン

9月6日午前3時30分

◆「地震大丈夫⁉︎こっちは大丈夫です」

市内にいる友人2名からも、すぐに返事がきました。

◇「停電中です。ペットが入院中心配」
◾️「割れた食器、片付けてた」
と。

遠くの友人はそれを受けて
◆「水止まったから、トイレ我慢中」

私からは
◯「念のため、水出るから鍋にためたわ」
と返信。

すると市内の友人から
◾️「バケツも入れた。トイレ用」

遠くの友人からは
◆「風呂場も貯めたほうがいいよ」と。

その一言を受け、私も即効バスタブに貯水開始。

水を貯めつつ、ツイッターで情報収集。

スマホの電力に余裕があったのでNHKオンラインで地上波との同時放送を視聴。

電力の復旧に時間がかかることを雑駁に認識し友人たちと情報を共有しました。

まずは、電力の確保

確保といっても自家発電機があるわけでもなくソーラー発電機があるわけでもない。

なので、スマホのバッテリーを持たせるために

  • 画面の明るさを低くする
  • アプリ(SNS)の通知機能をオフ
  • プッシュメールをオフ

こちらをすぐに実行。

次の3つはいつもオフなので私は行いませんでしたが、いつもオンの方は有事の時に是非、オフに。

  • 位置情報サービスをオフ
  • Wi-Fiをオフ
  • Bluetoothをオフ

情報収集はラジオで

携帯ラジオ、あってよかったです
携帯ラジオ、あってよかったです

おそらく、日が昇り仕事場が動く時間になれば、いくつかのやりとりが予想されたのでスマホはなるべく使用しないように心がけていました。

手のひらサイズのラジオがあったの思い出し、無事探し出せました。

電池を入れる蓋を開けると中は空っぽ。
単4電池2本で動くので、どうせ映らないテレビのリモコンから電池を抜き出し
ラジオにセット。

運良く電池量も残っていたようで地震情報をキャッチすることができました。(結局、通電開始されるまでの約30時間半、持ってくれました)

セキセイインコさんのご飯はいつもの時間に

結局、ベットに戻ることはなく食卓テーブルの上に移動させた鳥さんのケージを
時よりくる余震から守れるよう体を起こして朝を迎えました。

いつも通りの時間に鳥さんの朝ごはんの支度を開始しますが、何せ停電中なので
給湯器の電源が入らない。

ガスコンロでお湯を沸かし熱湯で鳥さんのシード用、ボレー粉用、水用のそれぞれの器を洗いました。

いつもなら給湯器をMAXの75℃にしてゴム手袋を履いて器を洗えば良いのですがね。いちいち、電気の有り難みを感じていました。

幸いなことに鳥さんのご飯のストックは充分ある状態でしたのでそこは問題なく過ごせました。

地震直後はパニックでしたが明るくなったせいもあるのか食欲はしっかりありました。

が、やはり・・・・

地震による我が家最大のダメージ

大きな羽を4枚も落としていました。

我が家の鳥さんは小さい頃からビビりさん。地震は大大大嫌い。雷は平気なんですけどね。

今回は縦揺れの地震でガチャガチャガチャ!というけたたましい音が、さらに輪をかけたのかパニック状態の時間が長かったように感じられました。

そうして結局、大きな羽を根元から4枚落とすことになり急上昇や飛行のコントロールが、うまく出来なくなってしまいました。(羽は約1ヶ月で生え揃います。実は過去にも地震で羽を落としています。)

セキセイインコのストレスは、余震

2018年9月7日のセキセイインコさん。少し眠たげ
2018年9月7日のセキセイインコさん。まだ電気は通っていない。少し眠たげ

結局、通電まで約30時間半かかりました。

この間にも余震が来てパニックになる場面もありましたが羽を落とすには至りませんでした。

この地震があってから寝る時は、私のベッドの横にケージを移動しています。(普段は別の部屋のスチールラックの上)

ケージへ揺れの伝わりが少しでも和らげばと、気休め程度ですけれどバスタオルを2枚重ねにした上に置いています。

横にいるのですぐに声がけできるのと、高いところからケージが落ちないことを配慮してです。

地震から通電するまでの約30時間半はラジオをつけっぱなしだったり、いつもと違うロウソクの灯りで過ごしたり、

何よりガチャンガチャンガチャン!とけたたましい音を立てて、いつ来るかわからない地震の恐怖がストレスだったのでしょうね。

体重が減ってしまいました。普段40gを超えないように39gをキープできるように四苦八苦しているのですが、地震から2日後、ようやくケージから出せるようになって計測したらガタガタと落ちてしまっていて36gに。

しかも換羽期と重なってか、なかなか体重が戻らない。

シードの量も、いつもは4gのところを最大8gくらいにまでにして、ようやく16日、地震から10日ほど経過して37、8gまで回復して来ました。

ただ夜は怖くてちゃんと寝れていないのか、換羽もあってだるいのか、お昼寝が多い感じです。

まだ、いつものように遊ぶって感じもなく本調子ではないかなぁと。

大停電だったので

人生45年以上生きていますので停電を体験したことくらいありますが、さすがに30時間以上は初めてで。当然、冷蔵庫もダウン。小鳥の病院から出してもらっている要冷蔵のビタミン剤も大停電だったので、カビなど万が一を考慮して捨てました。

小鳥の病院、ありがとうございます

9月6日の地震の翌日7日から通常営業されていたことを10日後になりますがホームページを拝見して知りました。

我が家は受診しませんでしたが愛鳥家にとっては本当に心強い病院です。

「地震で外傷を負った鳥さんなどもご来院頂けましたら順に診察致します。」

https://sapporo-bird-clinic.com/news/9月7日、診察しております/

「また、今回の地震で家屋などが倒壊し避難所の滞在を余儀なくされたなど、鳥さんの飼育に困難が生じている方、ご相談ください。状況により鳥さんを一時保護致します。とても大きな地震でしたね。皆様の無事をお祈り申し上げます。」

https://sapporo-bird-clinic.com/news/9月7日、診察しております/

泣ける。


9月7日、病院のスタッフの方で通電されていない方もいらっしゃったんじゃないかと。街中も主要幹線道路に警官が居て交通整理をしていたり、まだ点灯していない信号があったり、地下鉄も午後2時以降から順次運行開始だったし、コンビニの棚にはまだパンもおにぎりも置かれないという、不安定な1日でしたから。

そんな中、一時保護だなんて・・・泣ける。

我が家からは遠いのですが、鳥さんが小さい頃からお世話になっていて体調だけじゃなく性格も理解してくださっているので、本当に有難い病院なのです。

余震がおさまることを願うばかり

9月17日 午前2時51分ごろ、北海道で最大震度4の地震がありました。

9月6日の地震発生時間(午前3時8分)と近くて嫌な感じでした。我が家のエリアも震度2で鳥さんはケージの中でプチパニックを起こしてしまいました。

比較的パニックの時間は短く、その後も大きな揺れ戻しもなく、そのままベッドで眠りにつきました。

この時、念のため、お鍋に水は貯めました。日が昇っていつもの時間の朝ごはん、鳥さんはしっかり食べてその後はケージから出て、ウトウトな状態です。

こんなに余震が長く続くのも人生初で。収まってくれないと人も鳥も睡眠不足。外出の時も留守番してもらうのが心配でたまりません。せめてもとケージを背の低い食卓テーブルへ移動させる、そんな日々になってしまいました。

真冬の地震じゃなくてよかった

幸い9月6日の地震の日は気候も良く、鳥さんの住環境(揺れ以外)は心配はいりませんでした。

お水もいつもと変わらない綺麗なものでしたしガスも通っていたので鳥さんの飲み水の湯冷ましも作れました。

ただ、これが真冬で部屋の暖かさが必要になる季節に起きていたら、と想像するとゾッとします。正直、鳥さんのケージとともにの避難所暮らしはかなり難しいでしょうし。

喉元過ぎれば、にならないように保温対策をこれからしっかり考え備えます。どんな備えができたかは鳥さんの版と人間版でまた記事を投稿できればと考えています。

がんばろう北海道の小鳥
がんばろう北海道
がんばろう節電

追記。2019年2月21日、再び地震

2019年2月21日、午後9時22分。緊急地震速報が鳴る地震が起きました。揺れた瞬間、ラックの上からセキセイインコのケージを下ろし、そのまま抱えて、しゃがみ、揺れがおさまるの待ちました。

セキセイインコさんもケージの中でプチパニック。揺れがおさまる「だいじょうぶだよ〜」と何度も声をかけました。

揺れは長かったものの、電気も落ちず、石油ストーブも安全装置が働いて消えることもなく、せいぜい立てかけてあったまな板が倒れたくらいで済みました。

セキセイインコさんのプチパニックも、すぐおさまりました。案外、冷静に戻るのが早くて安心しました。「静かにできて、えらいねぇ〜」と何度も何度も褒めました。

備えあれば、憂いなし

結局この地震は、2018年9月6日の地震の余震であると発表されました。まだ続いていたのです。そして、まだこれからも続く・・・。

前回から、万が一の備蓄や用具を揃えたせいか、精神的にも余裕がありました。この人間の精神的な余裕は、もしかしたらセキセイインコさんにも伝播しているのかもしれませんね。パニックからの回復の早さも、もしかしたらこんなところに要因があるのかもしれません。

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